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スローペースで、二人で出来る事を模索しながら。二本松、競馬、などなど。

フレミングに宛てて⑦

ネットで調べられる事はかなりあると思います。かくいう僕もDTM関連の情報をネットでググって虱潰しで調べていた時期があって、情熱と根気さえあればそこからでも有益な情報を得ることが出来るという事を経験で知っています。今回の「人探し」についても、膨大な数のツイッターのアカウントを調べる気力さえあれば直接本人に辿り着かなくても、そこに繋がる情報が何気なく呟かれている場合だってあると思います。


「だけど、流石に途方もないかな…」


最初こそ意気込んで「ラッパー」とかの単語から検索してみたり、関係ありそうなキーワードを混ぜ込んで検索してはその界隈のある程度の情報を得られた感覚はありましたが、肝心の本人が活動しているというような情報については一切手応えが無く、段々無謀な取り組みのように思えてきました。気付けば半日が過ぎてしまっています。菅野くんにはああ言ったものの、今では『どの位まで粘れば良いだろうか』という事も考えてしまっていて、見通しの甘さも実感し始めています。



ずっとPCの前に座っていたので夕方近くに気晴らしに外を歩こうかなと思い、近所をぶらぶらしていると公園にさしかかりました。ずっとここに住んでいますが、改めて思い出してみるとこの公園を手入れしている人をついぞ見た事がないような気がして、不思議な気持ちになりました。暑い日でしたが夕方になって蝉の声も少し柔いだような気もしますし、今日さり気なくスマホにインストールしてみた「位置ゲー」と呼ばれるジャンルの目下旋風を巻き起こしている某アプリを進めたい気持ちもあり、少し長い距離をあるいてモ
ンスターを集められるだけ集めてみようかなと思いました。



そのゲームでは駅前に表示されているスポットでアイテムが貰えるらしいので、自然とそちらの方向に歩いてゆきます。思ったほどモンスターが表示されなくて、ちゃんと起動しているのか若干不安でしたが駅周辺に来ると駅前だけではなく市の施設にも何やら青く表示されている丸い形をした何かがありまして、それをタップして回転させてみるとしっかりアイテムが出てきました。そしてモンスターも一気に出現して、恥ずかしながらテンションが上がってしまった次第です。



モンスターの図鑑が埋まってゆく喜びは携帯ゲーム機時代のものと同じですが、歩いて実際に探すという斬新さはこれまでのゲームには無かったものだと思います。というわけで勝手が分ってしまうとすっかりゲームの魅力に憑りつかれてしまい、しばらくインストールを躊躇っていたのを少し後悔してしまいました。駅周辺を何週かしてみて、その日はこれまでにないほど市内を歩きました。


家に帰ると母も帰宅していて、


「あんた何してたの?」


と不思議そうな目で見られたので事情を説明しました。すると、


「そうなんだ。ふーん」


と少しだけ興味がありそうな反応でした。そこからまたしばらく検索…というか捜索を再開。翌日は午前中にバイトがありましたので夜はほどほどにしましたが、少し作戦を本格的にしてアカウントを虱潰しに探すのではなく、先ずはラッパーと思われる人のアカウントをフォローしてそこから自動的に表示される関連のある人のアカウントを探ってゆくという方法に切り替えました。この効果が顕れるのは少し先になりそうです。




翌日バイト終わって、午後からの時間をどうするか少し考え始めました。僕がやりたい事もありますし、菅野くんの手伝いもしたい。その微妙な優先順位の関係で、この日は珍しく電車で隣の駅に移動してみることにしました。正直にいうと昨日インストールしたゲームの事の方が優先事項になってしまって、N市の駅周辺のモンスターの分布と、隣駅の周辺の様子を実際に比較してみようと思い立ったのです。



「そういえば電車で来たのはいつ以来かなぁ…」



隣駅は大まかにこの間の鈴木さん宅…小林さんの住んでいるエリアで、前にも述べたように本当に何もありません。むしろ逆の方向の隣駅であるエリアの方が最近では開発が進んでいるとか。そこは同じN市といえど僕が子供の頃に幾つかの地域が統合してできた広い場所ですから、僅かですが雰囲気も違うような気がしていますが、こちらの駅の方はもともとN市の一部だった地域なので、割と知り合いも居たり。



電車を降りて周辺を探索し始めますが、ここで思わぬ誤算。N市の駅周辺にはあったアイテムを補充できるスポットがここには一切見当たらないのです。更に言うとモンスターも非常に疎らな状態でしか出現しないようで、それは歩き進めて行ってもあまり変わらないのです。



<このアプリ、大分地域差があるな…>



それはゲームとしてどうなのか?という疑問が擡げては来ますが、アイテムの中に歩いた距離によって孵化する「タマゴ」がありますので気を取り直して歩けるだけ歩こうと思います。で、何というか特に意識したわけではないのですが見慣れている方向に歩いてゆくのは人の性なのか、僕は『鈴木さん宅』のある方向に歩き出いていきました。小学校があって、その周辺をだだっ広い田んぼが取り囲んでいて、実際に歩いてみると物凄い遠近感の場所だと感じます。平日の昼間ですが歩いている人はほぼ皆無で、途中から


<一体自分は何をやっているのだろう…>


と不安になりはじめました。と、誰もいないと思っていた場所ですが直線の向こう側…と言ってもかなり遠くですが人が立っているのが見えました。何やらカメラを構えて何も無いような場所を撮っているような感じです。近づいてゆくにつれて僕の中にある予感が湧きあがってきました。


「あれ…もしかして…」


近づいてゆくと相手の方もこちらの方を見て何やら同じことを思っている様子です。


「あ!!」


「あ!!」


出会った瞬間、同じ声を上げる僕と小林さん。そうです、そのカメラを向けていた人は小林さんだったのです。


「鈴木さん…翔さん…どうしてここに?」


「えっと、ポ〇モンですよ。こっちがどうなっているのか調べてみようと思って」


「ああ…なるほど…」


「小林さんの方こそ、どうして?」


「それは…う~ん…」


小林さんは何やら説明しづらそうな様子。とここで、


「そうだ鈴木さん。そういう事情なら折角だからこの辺一緒に歩きませんか?歩きながら説明します」


「え…?良いですけど」


戸惑いつつも了承して一緒に歩くことになった僕でした。
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